息子は目がちゃんと見えていません。
外見はいたって普通の小学生なので、「ホントは見えてるんでしょ?」と思われてしまいますが、私達とは認識の仕方が、全く違うのです。。
2Eギフテッドの困りごとは、人によって様々です。
あくまでも息子のケースということで、ご覧ください
狭い範囲しか見えない!
息子は視野が狭く、非常に小さな範囲が、視覚全体に拡大されているようです。
例えば人の顔の場合、顔の全体は把握できず、まつ毛の一本一本や、鼻や口の一部分だけを認識しています。
ママの顔全体が、見えたことは一度もないよ
えーーーー!!!
初めて知ったとき、ショック過ぎでした…。😞
人の見分けも、このような一部分だけの認識で行っているので、明らかに私とは違う服装の人でも、似たような帽子をかぶっていると、私だと勘違いしてしまうことが、たまに起こります。
一方、この見え方は、自然観察ではとても役に立っていました。
昆虫や野鳥などの「オス・メスの区別」など、よく見比べないとわからないことも、息子はパッと見の一瞬で、細かい違いを判断することができます。
そのため、息子はむしろ「目が良い子」だと思われていました。
全体が把握できない
一部分しか見えないので、全体像を把握するのは非常に大変です。
1・2年生では野球をやっていましたが、「ボールが丸い」ということを、視覚で見えたことはないと言います。
(でも、試合にも出て普通にプレーできていました。。この理由は、こちらの記事に書いています)
全体像が見えないため、道を判断することは難しく、慣れない場所だと迷子になってしまいます。
自然観察においては、遠くにいる鳥はパッと見でわかりますが、間近なわかりやすい所にとまっている鳥は、何度説明しても気づけないことがあります。
文字の認識は大変
「あ」の文字も、一部分しか見えないため、カーブの一部分を見て、「あ」と判断しています。
文字を読むときは、どこまでが一文字のまとまりか、解らないため、文字と文字の間に、区切り線がほしいと言います。
では、以下の4つの文では、どれが読みやすいと思いますか?
① … 区切り線 なし
② … フリーハンドの区切り線
③ … マス目
④ … 定規で書いた 直線の区切り線
マス目があったら、わかりやすいと思いませんか? でも
「マス目は一番わかりにくい!」と言うのです😱
マス目の線があることで、刺激が増えてゴチャゴチャし、文字の線なのか、マス目の線なのか、余計にわけがわからなくなるようです。。
見やすい順に
④(定規の区切り線)
②(フリーハンドの区切り線)
①(区切り線なし )
③(マス目)
でした。
これは、あくまでも息子のケースです。人それぞれ感じ方は異なるので、本人に細かく確認することが大切だと思います。
なぜ今まで気づけなかったの?
息子はこんな見え方でも何とか順応して、皆と同じように過ごせてしまっていました。
三角形の図形を出されると「三角形」、円であれば「まる」と答えられます。
ただし、その認識の方法は私たちと全く異なっていました。
私たちは図形の「全体」を見て、「三角形」と判断します。しかし息子の場合は、「角が1、2、3個あるから、三角形」という認識をしていました。「角」の先しか見えないからです。
文字も同じように一部だけしか見えていませんでしたが、普通に読み書きができていましたし、視力検査も「C」の一部だけを見て、どこが空いているかを答えられていました。(→参照:視力検査で気を付けていること)
「見え方」までは検査ではわからないため
誰も息子の状態に気づくことができませんでした。
終わりに
感覚は人と比べられないので、困りごとの原因がわからないままのケースもあると思います。
息子のような症状もあるということで、ほんの一部ですがご紹介しました。
▼息子の特殊な認識方法(視覚編)については、こちら
プロフィール
幼い頃から華々しいエピソードがあるわけでもなく、全体がすごい高IQなわけでもない。それでも「ちょっぴり」突出したものがある、そんな息子の日常を書いています。
→息子のプロフィールはこちら